大空の恐怖

イランで航空機事故が起きて、80人が亡くなったそうだ。
何でも、長年の経済制裁により、欧米から旅客機や部品が供給されないため、老朽化して耐用年数を過ぎた機体が運行されているとのこと。
だから墜落事故が頻発しているという。
まともな旅客機は欧米でしか作っていないのだから、これでは事故は起こって当然のことだ。

先日の、49人なくなったアメリカ国内機の事故はお粗末だ。
二人体制にしなければならない管制官は一人しかおらず、しかも滑走路は見ていなかったという。
そして飛行機は、本来の2,000mの滑走路ではなく、1,000mの滑走路で離陸しようとしたという。

日本の航空会社で死者が出た旅客機事故は、1985年の日航機123便で500人以上が犠牲になって以来起きていない。
非常につらくて悲しく、高くついた授業料だったが、この事故から得た教訓が、死亡事故を起こさない環境作りに大いに役立ったことは、間違いないと思う。
この点が、日本の航空機事情と海外の事情と、一番異なるところである。

しかしながら、昨今の日本の航空会社の不祥事を見るにつけ、この教訓が薄れてきているように感じる。
アメリカの航空会社が過度の競争にさらされ、その質を低下させてしまった時代のあったことを、はっきりと認識すべきだ。
競争はなければ発展しないが、過度な競争は無駄な体力の消耗がおき、結局安全の質が低下する。

最近航空会社の不祥事は、重大事故の前にある、「ヒヤリ、ハっと」である。
これを教訓としなければ、先のアメリカの事故のようなものが、日本国内でも起こるだろう。

無學童子
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