日本海大海戦
「日本海大海戦 海ゆかば」が今日届く。
軍楽隊の話なのに、今までなぜか見る機会がなかった。
三笠公園にある、記念艦三笠の館内で一部が上映されていたっけ。
後日ゆっくり見るとしよう。
主役である東郷平八郎を演じるのは名優三船敏郎。
三船の東郷といえば、この映画の14年前に公開された「日本海大海戦」もそうだった。
この映画一作を見れば、日露戦争そのものが大まかに概観できる。
黄海海戦、広瀬少佐の旅順閉塞作戦、明石大佐の謀略作戦、常陸丸の悲劇、二〇三高地攻略、石垣島の漁師たちによるバルチック艦隊発見の通報など、日本海海戦にまつわるエピソードが盛りだくさんである。
最近、に限らないかもしれないが、日本の戦争映画というと、太平洋戦争のことが悲劇的に取り上げられるばかりで、面白い映画はほとんどない。
「硫黄島からの手紙」
は良かったが、悲劇という扱いに変わりはない。しかもあれはハリウッド映画だ。
この「日本海大海戦」は、当たり前だが、勝つ映画である。
しかも、スカッと一直線に勝つのではなく、努力に努力を重ね、悲劇を積み重ねながら、史上稀に見る完璧な海戦で勝利を収めるのだ。
太平洋戦争の映画を見て「戦争は良くないものだ」と知るのも結構だが、こういった映画をきっかけに、日清戦争・日露戦争という、日本が不断の努力により勝利を収めた戦争を知り、なぜ大東亜戦争を始めるに至ったかを学び考えることのほうが大切なことだ。
平和とは、戦争のない状態のことではない。
平和とは、不断の努力により勝ち取るものだ。
ところでこの映画、何回見ているのか思い出せないほど、良く見ている。
多分、年に一度は見ているんじゃないだろうか。
不謹慎かもしれないけれど、負ける映画より勝つ映画を見ているほうが楽しいから。
☆☆☆☆☆