ヨミ様は不憫だった
実に面白く、実に分かりやすい。
アニメや特撮に出てくる悪の組織の支配者の分類、実際に世界征服を行うにあたっての手順など、面白おかしく、それでいて結構緻密に話を進めてくる。
軽妙な語り口に載せられて、うっかりと最終章の主張に乗せられそうだが、そこだけは要注意。
自由主義経済と情報化社会を、現代社会の成立要素とし、現代社会における「悪」を、自由主義経済と情報化社会の反対のものと捉えている。
試論としては面白いが、実際の現代社会はそれほど単純化されてはいないし、当てはまるのは先進国の一部だけだろう。
オマケだが、バビル二世に出てくるヨミ様をテーマにした双六が秀逸。
ヨミ様かわいそう。。。
☆☆★★★