読書力
「読書」についての本が結構出ている。
経済関係のコーナーなんかに行くと、「できる人の読書術」みたいなのが置いてあったり。
そして、そこそこ面白かったりする。
でもまぁ、僕みたいな変人はともかくとして、本来こういう本を必要としているのってのは「読書しない人」なんだよね。
そんな人に「本」と言う媒体で「本を読め」なんていってもねぇ(笑)
基本的に、本は楽しむために読むもので、たとえそれが実用書であっても、例えばそれがスキーの本なら、スキーを楽しむために読むものだと思う。
勉強で読むのだって、それは本質的には「知的好奇心」を満たすために読むものだ。
それ以外の動機で本を手に取らざるを得ないとしたら、それはその人にとってもその本にとっても不幸の始まりだと思う。
たまたまその人がその本を気に入って、読書の世界に来てくれれば良いけど、そんなにうまくはいかない。きっと、ますます読書が嫌いになるんだ。
そもそも僕には、読書が絶対的なものだなんていう古い考えなんかないんだよね。
読書している暇があったら、カラオケ行ったりゲームやったりしているほうが、その人の人生には大きなプラスになる、何てことも僕には否定できない。
その昔、マルクスやレーニンを読んでいないといったら、「今時の学生は」なんていわれたことがあったけどさ、もう本以外に楽しいことがなかった時代ではないんだよ。
自分が本を読めないと嘆いている人に言いたい。
無理なんかしなくていい。
漱石や鴎外を知らなくても問題ない。
本を読む以外に楽しいことがあるなら、迷うことなくそれをするべきだ。
「本を読まないやつは馬鹿だ」なんていうやつは、本しかなかった時代の遺物に過ぎないのだ。
楽しくないなら、本は読まなくて良い。
追記
ちなみに、僕は漱石や鴎外はものすごく面白いと思う。
その本が楽しいかどうかは読まないと分からないってのもある。
本は読んで損はないけど、人に押し付けられて読んでもつまらない。
まぁ、コミックでも官能小説でも、本をまったく読まないよりはましとは思うんだけどね。