ガロ
「アックス」をはじめて買った。
創刊10周年だという。
ということは、ガロ編集部員が社長に反旗を翻して、全員辞任して以来10年たったということだ。
そのときにガロが一時休刊して以来、この手の漫画の世界からやや遠ざかっていた。
はっきり言えば、一般商業誌の漫画に比べて下手である。
でも、なんというか、一般誌にはないエネルギーを感じた。
良くも悪くも情熱的なのである。
だから僕は高校時代に、一般の漫画雑誌には見向きもせず、ガロの世界に浸っていた。
「アックス」は、ガロ編集部員が青林堂を退社してはじめた雑誌である。
今はじめて手に取ったアックスも、そのころと変わらぬエネルギーを感じる。
ただ感じたのは、今の僕にはそのエネルギーを受け取るだけの、情熱とか力とか、そういったものが減ってしまった、ということだ。
残念だが、今の僕には読みこなせないな。
杉浦日向子や川崎ゆきお、ねこぢる、丸尾末広を教えてもらっただけに、残念なことだ。
アックス 第61号 (61)