実質値上
赤字の配達記録郵便、廃止申請 カード配達など年3億通
2008年8月25日18時34分
郵便事業会社は25日、郵便物や荷物の引き受けと配達を記録する「配達記録郵便」の廃止を国に申請したと発表した。カード類の配達を中心に年間約3億通の利用があるが、コストがかさんで赤字が続くため、簡易書留などに統合する。実質的な値上げにつながるとみられる。
配達記録郵便は、基本料金に210円を上乗せした金額がかかるが、受け取った相手の受領証が残るので、確実に郵便物を届けたい時に使われる。近年はセキュリティー重視で利用が増え、06年度は前年度比17%増の3億14万通を届けた。金融機関の発行するキャッシュカードやクレジットカードの利用が目立つという。
しかし、受取人が不在がちだと、郵便事業会社員が何度も配達に出向かなければならず、人件費や配達経費の増加が問題になっていた。書留や速達、配達記録の事業は赤字が年間約300億円に達し、大半を配達記録が占める。
利用者には今後、簡易書留や新設する「特定記録郵便」に移行してもらう。簡易書留は損害賠償がついて受取人がわかる仕組みで、取扱料を50円値下げして300円とする。特定記録郵便は、送る側の記録は残るが、配達時に受け取る側の受領証と署名を必要としない仕組みで、損害賠償もない。取扱料は160円。
今回の措置で、配達記録利用者の50?60%が簡易書留に流れる見込み。金融機関の負担増に跳ね返り、各種手数料が引き上げられる可能性がある。(橋田正城)
特定記録郵便は発送の事実が残るのみで受け取りの証拠が残らない。
配達記録を利用していた人は、本人が受け取った保証がほしいわけだからこれでは無意味である。
別の情報によれば、特定記録郵便には追跡サービスもつくということであるが、A4サイズかつ厚さ1cmまでならヤマトのメール便が追跡サービスつきで80円で使えるではないか。
赤字であるなら値上げは当然である。
これは素直に値上げすべきことであるのに、無意味な新設サービスで値下げとうたっておきながら、実際は簡易書留と統合して実質的な値上げとするあたりに姑息さを感じる。
そもそも、民間の宅配業者のクレジットカードの送達(信書の送達業務に当たらない)サービスを潰すために導入された制度である。
これが大赤字とは、不正なダンピング行為があったことの証拠ではないか。
民営化されてこれを是正したわけだから、少しはましになったということか。
この記事で個人的に納得いかないのはこの部分
受取人が不在がちだと、郵便事業会社員が何度も配達に出向かなければならず、人件費や配達経費の増加が問題になっていた
ゆうパックも含めて、蕨郵便局の職員が何度も出向いてきたことは無いように思う。
ヤマトや佐川や日通は不在でも一日に何度もきてくれる。
19時過ぎに不在票に書いてあるドライバーさんの電話番号に電話したら当日中に届けてくれたよ。
ネットで検索すると、民間の宅配業者に対して不審を抱いている人もたくさんいるようだが、元国営だからって郵便局が信用できるというわけでもない。
信用できる組織なら郵政監察官制度なんて必要なかったはず。
社会保険庁と同様、親方日の丸で絶対につぶれないと思われるところに、消費者本位にたったサービスなどできっこないのだ。