腰抜け
福田首相は無責任だとする人がやはり多いな。
確かに、無責任かもしれない。
でも、辞任しなかったら無責任じゃないわけ?
臨時国会を開いても野党の民主党が参院で審議拒否する以上、重要法案がきちんと通る見込みは無い。
では解散総選挙かといえば、内閣支持率が高くない状況では勝つ見込みは無く、現状の衆院2/3以上という議席が大幅に減り、参院で否決された場合衆院で再可決という荒業が出来なくなる。
選挙を意識してか、公明党がむちゃくちゃな要求を押し付けてきており、それが原因で与党内に亀裂が入っている。
ここで国民的人気のある麻生氏に後を譲り、総裁選の勢いのまま総選挙、というシナリオは、自由民主党総裁としてはベストとは言わずとも、現時点ではかなりベターな作戦といえる。
福田首相は辞任会見の最後で、「私は自分自身を客観的に見ることはできるんです。あなたと違うんです」と述べた。
これからの政治情勢を客観的に見通したとき、自分の政権ではもたないと判断したのだろう。
やめる、というのもまた一つの責任の取り方である。
ところで、野党各党も福田首相のことを無責任だと糾弾しているが、6月に参院で福田首相に対する問責決議案を可決したのは、ほかならぬこれら野党である。
彼らの要求どおり辞任するのだから、無責任だと責めるのはお門違いも甚だしい。
むしろ、「良くぞわれらの要求に従った」と褒めるべきなのだ。
こういった事柄一つをとっても、民主党は与党に対する反対のための反対しか出来ない腰抜け野党だということがよく分る。
自民党の幹事長まで務めた「自民党の中の自民党」だった党首が、仮に政権をとって内閣総理大臣になったとして、はたして自民党と違う政治が出来るだろうか。