Cable and Wireless

先月の話になるが、宅内の有線LANの大部分を無線化した。
目的は、部屋と部屋をまたぐケーブルの解消だ。

今まで有線にしていたのは、既存の54Mbpsの無線では、インターネット環境であるBフレッツマンションタイプの速度が殺されてしまうから。
しかしながら、ドラフトとはいえIEEE802.11nの製品がたくさん出てきたのだ。
これなら理論上300Mbps出るし、実行速度もせいぜい60Mbpsくらいしか出ていない光環境を上回る。

我が家のLAN環境だが、ダイニングキッチンにある電話線付近から光を引き込み、モデムと無線対応のルータ(WZR-RS-G54HP)を挟み、有線でリビングを経て寝室に線を回し、GigabitのHUBで 2台のデスクトップPCに接続、このHUBから2本の線を部屋を大回りしてリビングに戻し、1本をデスクトップPCに、もう1本をAV機器に接続している。
このほかIEEE802.11g接続のノートPCとDSiがある。

超薄型とはいえ、LANケーブルが家中を回っている姿は美しくない。
しかも扉を3カ所でまたがり、部分的にはモールを引いてある。
ケーブル周りはほこりがたまりやすく汚い。

IEEE802.11nの製品がたくさん出てきたことを期に宅内を無線LAN化し、ケーブルが家中を這いつくばるみっともない環境を打破しようと考えた。

Wake Up on Lanに対応していることが必須なので、USBの無線ユニットは論外。

ということは、以前検討したことのあるWLI-TX4-AG300Nしか使えそうな機器がないのでこれに決定。
実は大きな落とし穴があるのだが、これは後述。

親機は安くいもの良いが、LANポートはせめてGigabit対応にしたい。
ということでWZR-AGL300NHに決定。
とりあえず何でもできそうな機種だ。

そこまで決めたところで、WZR-AGL300NH/Eという物を発見。これは上記の親機と子機を一台づつセットにした物だ。単独で買うよりはるかに安い。
ただし、WLI-TX4-AG300Nは2台必要なので、1台は単独で購入。

家に届いて早速セットアップ。
苦労するかと思いきや、あっという間にセットアップ完了。
何しろ最近の機器はAOSSやそのほか簡易に接続できる機能が搭載されており、昔みたいな苦労はないのだ。
無線機器同士はほぼボタン一つで接続完了。
簡単だ。

ところがだ、僕が見落としていた点がいくつか出てきてしまった。
WLI-TX4-AG300NのLANポートだが、これが100BASEだった。
これは困るので既存のGigabitスイッチングHubをぶら下げて使うことにした。

次に気づいたことは、親機がリーモーとアクセス対応ルータでなかったことだ。
僕の場合は宅外から自宅PCにアクセスすることがある。WZR-RS-G54HPにはリモートアクセス機能があり、外出先からアクセスできたのだ。
WZR-AGL300NHにはその機能がない。調べてみたが、バッファローの家庭用無線の親機にはこの機能を搭載した物はもうなく、有線のルータだけとなっていた。
仕方ないので、WZR-RS-G54HPをルータ機能に限定して復活。

さて最後の問題は、WLI-TX4-AG300NがWOLのパケットを通してくれないこと。つまり遠隔でのPC起動ができない。
僕の家のPCは常に電源が入っているのが一台あるが、メインPCはさすがに電源を落としてある。
だから、自宅の外からPCにアクセスするときはWOL機能で起動しているのだ。この機能が使えないのは絶対に困る。

よく調べたらこれは「無線通信に使用するMACアドレス」という設定項目を、「最初に通信した有線機器のアドレス」に設定すればよいという。
ただしこれには難点があって、同じWLI-TX4-AG300Nの下に2台のPCがあった場合、片方しかWOLが使えないのだ。

とはいえ、我が家の環境の場合WOLが必須なのはリビングにあるPCと私のメインPCだけ。これらのPCは2代のWLI-TX4-AG300Nに分散しているから、とりあえず我が家では問題ない。

そんなわけで問題を解決し、今は無事に動いている。
電波状況も申し分なく、有線の時に比べてインターネットが遅くなったという感じは全くない。
リビングPCとのアクセスは遅くなっているはずだが、元々それほど通信しないので大きな問題ではない。

さて、最後にもう一つ気づいたこと。
WLI-TX4-AG300Nだが、WZR-AGL300NH/Eに同梱されている物の倍速機能のスイッチは「×2」となっているが、単独購入した物はスイッチが「×1」になっていた。
倍速機能対応の親機を使うならここら辺は要注意だ。

無學童子
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