公訴時効
井の頭公園バラバラ殺人が時効…15年、目撃情報乏しく
東京・井の頭公園で1994年4月、1級建築士川村誠一さん(当時35歳)のバラバラにされた遺体の一部が見つかった事件は、23日午前0時、公訴時効が成立した。
警視庁は殺人、死体遺棄事件として、延べ3万7000人の捜査員を投入したが、捜査は難航。川村さんの知人らは、「悔しい」と唇をかみしめた。
94年4月21日夕、川村さんは、高田馬場で知人と会食。同日午後11時30分頃、JR新宿駅で足取りが途絶えた。発覚は23日午前11時頃。川村さんの自宅近くの同公園のゴミ箱などから指紋がそぎ落とされた手首やひじなど20個以上が見つかった。同庁は、交友関係を中心に捜査を進めたが難航を極めた。目撃情報も乏しく、15年間の情報提供は約250件のみだった。
ボーイスカウトのインストラクターを務めるなど地域でも活動していた川村さん。近くに住む女性(80)は、「人から恨まれるような人ではなかったのに」と振り返る。
川村さんの母親は、事件後、ショックで外出できなかったが、現在はボランティアでお茶を教えているという。女性は、「また落ち込んでしまうのでは」と母親を気遣う。事件後に本を出版し、「事件を風化させないでほしい」と訴えた父親の誠蔵さんはすでに他界した。別の知人女性は「川村さん一家にとって時効はないはず。残念で仕方ない」と無念そうに語った。
(2009年4月23日00時06分 読売新聞)
殺人に時効なんて必要だろうかと思う。
現実的には、証拠の保管など事務的なコストがかかるから、やたらと時効撤廃というわけにもいかないだろうが、それでも殺人だけは撤廃しても良いと思う。
事件より数十年後に科学捜査の技術が発達して犯人が割り出せるなんて事もあり得るだろう。
実際、最近のDNA鑑定技術の発達で昔の事件が解決している例もあるそうだ。
この記事の事件に関しては、警視庁捜査第一課が三鷹署内に捜査本部を設け捜査していたが、1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件で捜査第一課全員が招集され、捜査本部は解散になってしまったという。
とても所轄だけで解決できる事件とは思えず、こういったことも遺族に追い打ちを掛けているかも知れない。
公訴時効ではなく、捜査の終了を規定すればよいのではないか。
つまり、殺人に関しては時効を撤廃し、一定の期間がたったら公式に捜査を終了するのだ。同時に保管証拠品の処分も行えるようにする。
ただし、公訴時効ではないので一定の審査を行い捜査続行をしたり、証拠品の保管期限の延長を行ったり、捜査を打ち切っていた場合でも新展開があった場合は再捜査を行うことが出来る。
ま、100年たって犯人が分かったとしても、どうせ被疑者死亡で不起訴になるだろうから適当なところで打ち切らなきゃならないけど、それでも「犯人とされた人」の名誉回復は出来るし、悪いアイディアではないと思うが。