外食
ゼンショー:「すき家」280円、最安値 牛丼並盛り50円下げ
牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーは7日、牛丼や牛丼セットメニューの価格を最大50円引き下げた。並盛りは50円安い280円と、大手牛丼チェーンでは最安値。前回デフレ基調にあった01年ごろと同様、「牛丼1杯200円台」に突入した。
大盛りは50円引き下げ380円に、ミニは40円引き下げ230円にした。同日まで17日間実施した並盛り299円キャンペーンで「客数が2割程度伸びた店が多かった」(ゼンショー)ため、引き下げを決めたという。
牛丼並盛りの200円台は、00?01年に、大手各社が400円から280?290円に引き下げて以来。
今年4月、「すき家」が20円値下げして競争の口火を切り、「松屋」を運営する松屋フーズは3日から60円引き下げ、320円にした。380円を維持している吉野家にも影響を与えそうだ。【窪田淳】
米ウェンディーズ・アービーズ・インターナショナルは11日、日本のハンバーガー店「ウェンディーズ」全71店舗を31日に閉店すると発表した。日本でフランチャイズ(FC)展開しているゼンショーが10日、契約を更新しないと発表していた。
米ウェンディーズは「日本でビジネスの機会を探りたい」とコメントしている。
一消費者としては、すき家の値下げは結構なことだと思う。
ウェンディーズ撤退は残念だが、経営資源をすき家に集中させたい意向なのだろう。
ハンバーガーチェーンでは日本マクドナルドが圧倒的すぎて余地はないが、牛丼チェーンでの吉野家の地位は必ずしも絶対的ではない。
シェア1%もないウェンディーズよりも、すき家他の外食業態で勝負した方が良いという判断なのだろう。
僕がこういうデフレニュースで不思議なのが、皆の反応が無批判に好意的なことだ。
格安ジーンズのニュースの時もそうであった。
「安くなるのだから好意的なのは当たり前」と言われるかもしれない。
でも、どういった商品であるにせよ、安いのには必ず理由がある。
その理由如何によっては、好意的には受け止められないこともある。
僕が一番喜べないのは、輸入へのシフトによる価格の低下だ。
これは国内産業の破壊につながり、結果的にさらなるデフレが起きかねない。
とはいえ、保護貿易には反対だ。
市場は自由であるべきで、壊れかかった産業は自ら新しい活路を見いだして行かなければならない。
食品の場合でもそうでない場合でも、安全性という網をかけることは必要だろう。
毒餃子事件のことを忘れたわけではあるまい。
外食の低価格化の裏には、輸入食材の問題が潜んでいると見て良い。
毒餃子事件と現在と、何が変わったのかを検証することなしに、低価格の牛丼や弁当を受け入れることは危険ではないだろうか。
もっとも、輸入食材ばかりが危険なのではないことは、ミートホープや不正米事件で学習したところではあるが。