データの消去
ムーアの法則に従ってPC関連の商品の進歩と価格の下落は相変わらず激しい。
クリス・アンダーソンの『フリー ~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』にもあるデジタル世界でのフリーの現象は、コンピュータやネットワークの進歩によって、サービスを維持するコストが劇的に下がったからだ。
『ライフログのすすめ―人生の「すべて」をデジタルに記録する! 』にあるライフログを実現できるのは、ストレージデバイスの価格が劇的に下がって、我々が記録したいと思ったことをほぼ無尽蔵に記録できるようになったからだ。
それなのに、未だに「いらなくなったメールを削除する」輩が結構いる。
2TBのHDDが1万円以下で買える時代に、どうせ2GBもないであろう今まで受信したメールの削除に時間をかけることの馬鹿馬鹿しさ!
時間は、いらないデータの削除よりも有用なデータの創造に使った方がよい。
ただし、ただいらないデータをとっておけばよいというわけでもない。
きちんと有効活用する手段がなければ、ゴミはゴミのままである。
だから僕は長いこと変質的なまでに細かなフォルダ分けにこだわり、メールも徹底的な自動振り分け設定にしていた。
(全くの余談だが、取引先の営業担当者がかわったとき「はじめまして」と着任の挨拶がメールできたのだが、そのメールがきちんと振り分けされた。つまり過去にメールのやりとりがあったのだ。即座に「お久しぶりです」と返したら感激していた。大昔、彼が新人の時に研修として当時の営業担当者のアシスタントをわずかの間だけ務めていて、そのときに数通だけメールのやりとりをしていたのだ。データ整理の思わぬ効用である。)
でも今は、デスクトップ検索ソフトなどをきちんと活用すれば過去のデータが瞬時に検索結果に表れる。
先日すべての過去メールをGmailに突っ込んだら、検索が劇的に早くなった。
メールのフォルダ分けにかけている時間があったら、客と話す時間をもっと増やした方がよい。