不寛容

アメリカ合衆国というのは、寛容な国ではなかったのか。
グランドゼロ近くにモスクが建つという問題から、色々なものが見える気がする。

アメリカは紆余曲折はあったが、基本的に移民に寛容な国であった。
それはあらゆる人種・宗教を受け入れるということである。

そういった世俗的な国であったからこそ世界最強の国家になれたのに、今のアメリカはイスラム問題に対してあまりにも視野狭窄に陥っている気がする。

モスクの建設予定地にある重機に放火するなんて、テロリストと変わらないだろう。

そうはいっても、我が国よりはましか。

モスク建設反対デモはコーランを燃やすなど極端だが、イスラム教徒でもない賛成派がデモ隊の中に乗り込んで論争していたりもする。

国内世論のほとんどがどちらかに傾いても、反対派もしぶとく生き残るのがアメリカのよいところなのだろう。

いずれにせよ、建国の精神は忘れないでほしい。
敵はテロリストなのであって、イスラム教徒ではない。

テロリストには確かにイスラム原理主義勢力が多いが、キリスト教勢力のテロリストだって存在するのである。
イスラム教が悪だというのなら、トルコは悪の国家か。

常に自分の側が正しいという思い上がった考えに固執し、それ以外の考え方をすべて排除しようとする者こそ、人類全体の敵なのである。

無學童子
時事

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