東北新幹線全線開業
東北新幹線の八戸(青森県八戸市)-新青森間(81.8キロ)が4日開業し、東京-新青森間(713.7キロ)が全線開通した。基本計画から38年で本州最北端に到達し、地元活性化への期待が高まる中、新青森駅は祝賀ムードに包まれた。
同駅であった出発式は約120人が参加。JR東日本の清野智社長が「東北6県都は新幹線で結ばれた。青森や北東北にとって新たなスタートだ」とあいさつし、馬淵澄夫国土交通相や三村申吾知事らがテープカット。午前6時31分、一番列車「はやて12号」が東京へ発車した。東京駅の式では青森市出身の同駅員、石動幸夫さんが「県民の心のよりどころである岩木山を見に来てほしい」と青森の魅力をアピールした。
上り一番列車のはやて12号は盛岡駅で、秋田から来た「こまち12号」との連結に手間取り13分遅れで同駅を出た。こまち側の電源トラブルが原因で、後続に影響はなかった。
開業に伴い東京?新青森間は最短3時間20分と従来より39分短縮された。来年3月5日に新型車両E5系「はやぶさ」が登場し10分短縮、13年春に国内最速の最高時速320キロへアップし同3時間5分で結ぶ。並行するJR東北線・八戸?青森間は第三セクター「青い森鉄道」が引き継いだ。
延伸区間は98年着工、事業費は約4595億円(うち地元負担約1520億円)。区間の約62%を19本のトンネルが占め、唯一の途中駅・七戸十和田と新青森の間にある八甲田トンネル(約26キロ)は複線の陸上トンネルでは世界最長となる。【山本佳孝、堀智行】
◇東北新幹線の主な歩み◇
70年5月 全国新幹線鉄道整備法公布72年6月 盛岡以北基本計画決定
82年6月 大宮?盛岡が開業。盛岡駅でテープカット
85年3月 上野?大宮が開業
91年6月 東京?上野が開業
9月 盛岡?八戸が着工
92年5月 山形新幹線が東京へ乗り入れ
98年3月 八戸-新青森が着工
日本の国土はそう広くはないのに、そんなに急いでどこに行くというのか。
限りなく東京に近い埼玉に住む僕としては、東京から新幹線でアクセスできる地域が増えるのはありがたいけど、沿線が喜ぶ理由がよくわからない。
東京からたくさんの人が流れてきて、それによって発展することを期待しているのだろうか。
そうだとすれば、なかなか状況は厳しい。
たとえば駅前の開発。
既存の新幹線の駅を見ればよくわかる。歩いて十分もすれば、市街地が終わってしまうところがほとんどなのだ。
市街地が発達しているのは本当に古くからの大きな町の駅でしか無く、比較的新しい新幹線駅ではかなり状況は厳しい。
駅に大きな駅ビルができて、駅前に大きなデパートができて、と言うことを期待しているのであれば、東京側の視点としてはかなり厳しい。
ショッピングセンターは地元には魅力的かも知れないけれど、東京から行く者にとってはそんな物には全く魅力がない。
整備されたきれいな駅前は、つまらない。
新幹線が開業することによって在来線は第三セクターに代わったり、廃止されたりする。
既存の電車の本数は減り、廃止となりバスにかわり、そのバスもなくなってしまう。
そうならずに成功しているのは、ほんの一握りのように見える。
沿線にとって、この恩恵を受けられるのはほんの一握りの人しかいないような気がするのは僕だけだろうか。