アンフェア
東京電力は9日、今夏に計画停電を実施する場合の対象地域を追加すると発表した。ただ、原則行わない方針に変更はないとしており、節電を広く呼び掛けるため、電力の需給見通しを事前に公表する「電気予報」を7月1日から拡充する。
3月14日にスタートした計画停電の対象地域は第1?5グループに分けられ、同25日に各グループをA?Eに5分割した際、対象地域が一部追加された。計画停電は同28日を最後に実施が見送られている。
今回、新たに対象地域に加えたのは25市区町村。3月とは異なるグループに追加した地域も含めると延べ156市区町村となる。従来は鉄道関係施設と同じ送 電線から電気を受けていることから除外していたが、技術的に可能な範囲で対象に加えたという。東京23区のほか、鉄道や医療機関などは引き続き計画停電の 対象外とする。(2011/06/09-22:57)
なんというか、「原発がないとこうなりますよ」っていう脅しなんだろうな、きっと。
100歩譲って、電力が不足するなら計画停電も仕方ないと思う。
でもね、今の方法は不公平なやり方だと思う。
実際、僕の住んでいるところでは6回計画停電が実施された。
同じ東京電力管内なのに1度も停電していない地域がある。
日本は資本主義社会なのだから、完全な公平というのは担保されないのはよくわかっている。
もし停電がいやなら、停電のない地域に転居すればよい。
経済的事情でそうそうことができないことも、資本主義社会の一つの結果だろう。
ただその前に、東京電力が地域独占企業と言うことが根本的におかしいというのは指摘しなければならない。
たとえば「僕は自然エネルギー発電をしている○電力という会社から電気を買いたい」ということができない。
選択の不自由は本質的に資本主義とは相容れないのだ。
つまり、電力に関する実態は資本主義とはいえず、そうであるならば限りなく公平であることが求められる。
ただし、東京21区を計画停電の対象にしろ、という単純なことではない。
皆が指摘するとおり、政府機関や公共機関、大企業の本社や外国の公館など重要なものが集中する以上、簡単に停電させてよいものではないことは承知している。
経済的影響が大きければ復興も遅れる。
しかしだ、東京電力なり政府なりが計画停電の計画を作成するにあたって、皆の中に存在する不公平感を少しでも払拭する努力があるように見えないことが腹立たしい。
公共機関などを狙い撃ちして電力を流すことができないのは、技術的な面があるから仕方ない。
でも、同じ地域にある一般住宅に対しては電力使用制限令を発令することはできるのではないか。
あるいは、計画停電時に対象地域外の人も消灯するように「お願いする」程度のことはやってもよいのでは。
それができないなら、対象地域外と対象地域で電力料金に大幅な格差をつけるべきだ。
我が家の場合「従量電灯B 30アンペア」の契約だ。
3月の停電では1回の停電で32.76円の割引。
6回もくらって200円にもならない。
5月分も結局1万円超えで、200円など誤差程度にしかならない。
基本料金ではなく、電気の単価そのものに差をつけてほしい。
値引きができないなら、対象外地域で値上げをするとか。
不公平感を緩和する工夫もないのに、計画停電を受け入れろというのはあまりにも虫がよすぎる。