メリー・ポピンズ リターンズ

2018年(日本は2019年)公開の映画。

舞台は前作から25年後の大恐慌時代。
前作のバンクス夫妻は既に亡くなり、当主はマイケル・バンクスになっている。
マイケルにはアナベル、ジョン、ジョージーの三人の子供がいる。妻は一年前に他界。
ある朝、フィデリティ信託銀行から家の差し押さえの予告を受ける。

前作はジョージ・バンクスが家族の愛が最も大切な物であると気付くまでの物語だったが、本作はその子供であったマイケルが家族の大切さを忘れてしまっているところから始まっている。
テーマとしては前作と大差ない。

25年経ってすっかり変わってしまったのに、再登場したメリー・ポピンズはまったく変わらない。
前作同様、魔法で子供たちが魅了されるという点は変わらないが、今回のメアリー・ブラント版の方が原作に近いキャラクター設定のような気がする。
ジュリー・アンドリュースはチャーミングな感じであったが、本作はもっとクールな感じ。

本作は54年ぶりの続編となるわけだが、1作目が強烈な名作である場合、こう言った続編はガッカリさせられる事が多い。
本作もそういう意味ではガッカリ感もあり、前作ほどの名作とは言えない。
しかし制作陣の前作に対する敬意は強く感じる事ができる。
映画の構成は前作をなぞるように、アニメーションの世界に入ったり、メリー・ポピンズのおかしな知り合いに行く話、大規模なダンスシーンがある。
それぞれのシーンはかなり力が入っており、特に前作を観ていれば、制作陣がいかにリスペクトしているか分かる。
音楽もとてもシャーマン兄弟っぽいのだが、残念なのがセリフと一体化しすぎていて、単独の歌としては歌いにくい感じがする事。

色々な批判はあるのかもしれないけれど、僕個人としてはとても気に入った。
☆☆☆☆★
☆が5つにならないのは、前作の評価を越さえないため。

前作が大好きだったせいか、これを見た時に不覚にも泣いてしまった。
驚いたのが、90歳を超えるディック・ヴァン・ダイクが華麗にダンスしていた事。
ジェシカおばさんの事件簿で有名なアンジェラ・ランズベリーを久々に観る事が出来たのも良かった。
ジュリー・アンドリュースはカメオ出演を断ったそうだが、喉の手術をした事が大きかったのだろうな。

画像引用元 映画.com

無學童子
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