住所整理の話 その1
今年11月1日、住んでいる戸田市大字美女木で住所整理(町界町名地番整理)が実施された。
元々は大字美女木だったものが、美女木北1丁目から3丁目に変更となった。
元々地番で表示されていたため、隣接する土地の番号が全く異なることが多く、誤配や来訪者の到着の遅れなどが問題となっていた。
今回住居表示ではなく町界町名地番整理となったのは、住居表示の場合住所と本籍と地番が異なるが、町界町名地番整理の場合この全てが一致することになる。また同じ住所が出来上がる場合もある。デメリットとしては、分筆・合筆が行われると欠番や枝番が発生することがある。
マンションを買った際、気になったのが住所に含まれる「大字」だ。「埼玉県戸田市大字美女木○○○○番地の○」いかにも田舎くさい。
ただ、実際に住所を書く際には大字は不要で、「埼玉県戸田市美女木○○○○-○」となる。
このマンションは比較的規模が大きく、大きな問題は起こらなかったのだが、戸建ての場合、実際に誤配や来訪者がたどり着けないという問題があったと聞く。
格好悪いし実際の問題もあるということで、住所整理を望む声は大きかった。
しかし、この地区は土地区画整理事業の計画対象地域であったため、計画に基づいて区画整理などを行った後でないと、住所整理を行うことは出来ない。
この計画が長期未着手だった背景には、農地整理が既に実施されていて、入り組んだ道などが整理されていたことが大きい。また外環道やJR埼京線が開通し市街化が進み、都市計画が策定された頃と全く事情が変わってしまい、さらに整理する場合、地権者との交渉が難航することが容易に想像された。
そこで2017年からこの計画の見直しが始まり、2019年4月新たに「美女木向田地区整備計画」が策定され、新たな区画整理を行わないことが決定した。
計画の変更により住所整理の障害が取り除かれたため、2019年6月より住所整理に向けた議論が動き出した。
8月に住民アンケートを実施し、町割と町名を決定、その後順調に行政手続きを進め、2021年11月に施行となった。
なぜ僕がこの流れを知っているかというと、該当地区の向田町会の役員であり、整備計画及び住所整理のどちらにも、地区の代表の一人として関わっていたためだ。