タバコ増税
タバコ増税という声が政界から聞こえてくる。
よくもまあたびたびやってくれるもんである。
僕自身は、増税そのものには反対ではない。
「たばこと健康を考える議員連盟」が掲げるお題目は筋が通っている。
気になるのは、こういった記事に付くコメントだ。
「自分は吸わないから一万円でもいい」とか「体に悪いんだからいっそ禁止にすればいい」とか。
そういった稚拙な理屈と同じ考えでいけば、「僕は車をほとんど利用しないので、ガソリンは1リットル一万円でもいい」「二酸化炭素を大量に排出して環境に悪いのだからいっそ禁止にすれば」ともいえる。
これはもちろん極論。
タバコは百害あって一理もないのだから、車と比較するのは間違っている。
でも、今なぜ増税なのかということを裏読みすれば、これに賛成することが非喫煙者の首も絞めかねないことがわかってくるはずだ。
まず、「健康」をうたっていながらその実質は財源の確保が目的である。
本当に「健康」が目的なら、非合法化でよいのだ。
しかし、非合法化すれば収入は一切なくなる。
それどころか裏タバコが跋扈して裏社会の財源となる。
しかも、JTの存在がある。
日本政府は未だにJTの大株主で、これがつぶれては困るのである。
消費税を上げようとすれば、全国民から反対の大合唱だろう。
だから「健康」という大義名分をつけて、とりやすいところからとろうとしているのである。
もし今回の増税を容認すれば、同じように取りやすい分野(酒などの嗜好品)から第二第三の増税論議が出てくるだろう。
今回の増税分が一般財源に組み入れられることなく、医療特定財源などとして使途が限定されるなら、僕は賛成しても良い。
ところで増税を議論するのであれば、その前に新しく高額の税を取れる分野を創出したらどうだろうか。
僕の提案は下記の3つだ。
1.売春
売春を自治体などの管理下で合法化し、高率の税をかける。
2.ハードコアポルノ
ハードコアポルノを合法化し、高率の税をかける。
3.麻薬
麻薬を自治体などの管理下で合法化し、高率の税をかける。
このどちらも、違法でありながら実質的には解禁されているようなものである。
ソープランドへ行ってお金を払えば本番までできてしまうことは周知の事実。
実態として、売春する女性の人権は守られていないし、収益は裏社会の財源である。
裏社会に流れるくらいなら、税金として国庫に入るほうがどれだけ良いことか。
ポルノにしても、インターネットで無修正の動画が手に入る現在では、AVは斜陽産業である。
だからマクドナルド店内で撮影するようなぎりぎりのシチュエーションを無理に編み出したりしなければならないのだ。
子供に接触させないように強力な管理体制のもとでハードコアを解禁してしまえば、それなりの国庫収入も見込めるだろう。
麻薬だって、繁華街でちょっとお金を使えば簡単に手に入るだろう。
安い非合法と、ちょっと高めの合法なら、合法のほうを選ぶのが心理だ。
上記のいずれも、日本国内で行われていたり流通していたりするものである。
どんなに強力に取り締まっても、裏で必ず流通するものだ。
これらをきちんとした体制の下、追認してしまえば裏社会へ流れるお金が大幅に減るし、そのすべてが表に出てきて把握しやすくなる。
特に売春については、日本は人身売買での大きな受け入れ先となっていて諸外国から非難されている。合法化すればこの問題の解決の一助にもなるだろう。
その上大きな税収が得られるのだから、それほど悪い話ではないと思うのだがいかがだろうか。