ライブドア問題で馬鹿騒ぎをするんじゃない!
近鉄やらニッポン放送やらの買収問題でで話題になったライブドアだが、ついにここに来て大きくつまずいたようだ。
ここ数日大きな話題となっているが、ここでもマスコミの対応が問題だと感じた。
なんだかセンセーショナルな扱いだが、そもそもそんなに大騒ぎするようなことだろうか。
売上高がたかだか一千億に過ぎず、また革新的な技術やサービスで成長した会社でもない。
話題づくりは上手だが、社名の遍歴から言って、ブランドを大切にするようなそぶりもない。そもそも今の社名も、本質的にはホリエモンのものではない。
法人営業をやっていて、2002年ごろにはじめてかかわったのだが、この際に会社概要を見て、正直言って不審に思った。核となる事業もないのに、会社買収ばかりして大きくなっていったのが分かったからだ。
ソフトバンクや楽天は、多角化されて売上高にしめる率は下がっているものの、核となる事業が存在している。
特にソフトバンクは、もともとがソフトウェアの流通を手がける最大手という、実態の見える事業を自ら始めている。
楽天はそれまで日本にほとんどなかった、インターネットにけるショッピングモールを成功させた。
また、アメリカの話ではあるが、Yahoo!はポータルサイト、Googleは革新的で実用的な検索サービスを開発した。
翻って考えてみると、ライブドアはいったい何の会社なのであろうか?
有名なブログだって、別にこの会社が開発したものではない。
ソフトウェア開発だって、買った会社のものだ。
マスコミが大きく取り上げなければならないほど、日本にとって重要な会社ではないのだ。
金でできること、法律に触れないことは、ビジネスの世界では何でもして良いと思う。問題があれば、早急に法改正をして、封じ込めればよい。そういう意味で、ニッポン放送問題は面白い問題提起だったと思うし、それについての意見は今でも変わらない。
それよりも問題にすべきは、こんな虚業の会社の株取引が原因で、東京証券取引所のシステムが止まってしまったことだ。
ライブドアなんていう瑣末な問題は、ニュース番組のトップには相応しくない。本当の問題は、日本の重要な経済インフラを預かる東京証券取引所が、機能不全を起こしていることのほうだ。
たかがコンピュータシステムの話が、本当に日本経済の根幹にかかわる問題なのだ。