『探偵の冬あるいはシャ?ロック・ホ?ムズの絶望』
岩崎正吾の『探偵の冬あるいはシャ?ロック・ホ?ムズの絶望』を読んだ。
『探偵の夏』『探偵の秋』に続く三作目のパロディである(冬以外はホームズものではない)。
久々に読む日本人のミステリーだ。
読んでいて面白いとは思ったが、読み終わると面白くなかった。
内容はホームズの本歌とりで、工夫されてはいたが、くだらないといえばくだらない。全体的に無理のある設定で、はやい段階で結末も想像できてしまう。
解説に、「本歌を知らなかったら楽しめない作品を、プロは書きません」とあるが、本歌を愛しているシャーロッキアンにとっては立腹ものの内容である。
パロディは、もうちょっとスマートであって欲しい。でも、笑えるところもあるので、暇つぶしにはちょうどよい読書かもしれない。