第1回 キャッシュレス生活のメリット
ここ数年何度もクレジットカードや電子マネーについて書いてきたが、私の実例じゃわかりにくいので、一般論的にまとめてみよう。
これは不定期に続く予定。
ここで言うキャッシュレス生活とは、まさしく「現金を使わない生活」である。つまり何を買うにおいても、現金を介さずに何らかの代替手段を使って決済する生活である。
そもそも、なぜキャッシュレス生活を目指さなければならないのか。
理由は簡単。現金決済はリスクが高いからだ。現金は存在自体がリスクなのである。
消費者側目線の例を挙げよう。
クレジットカードを紛失し、十万円使われてしまったとして、それは支払わなければならないだろうか。
答えは「否」である。
理由は自分が使っていないものに対して支払う義務がないからだ。紛失後に適切な措置をとっていれば、支払う義務はない。
現金ではこうはいかない。無くした十万円を使われることを、止めるすべは全くない。記番号をメモしても無駄だ。
現金決済をするためには当然のことながら現金が必要だが、銀行からおろしてくる手間も大きなコストといえる。
時間内に銀行に行けない場合は、自分のお金を引き出すのに手数料が必要になったりもする。
店舗側から見た場合、現金はセキュリティ面での不安をもたらす。
当然のことながら、現金売買の店舗では釣り銭・売上金を運搬しなければならない。また営業時間中の店舗には常時現金が存在することとなる。
多額の現金がある場所は常に盗難の危険がつきまとう。この為盗難対策をとらなければならないが、これにもコストがかかる。
ところが完全なキャッシュレス社会が実現できた場合、店舗には一円の現金も必要ない。少なくとも、キャッシュレス化によって現金のハンドリングコスト(現金の運送、集金、勘定、防犯、その他現金を取り扱うために発生する各種コスト)は削減できる訳だ。
消費者も事業者も、キャッシュレス化がすすめば大きなメリットが出てくることを、ご理解いただけるだろう。