アメリカ

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落ちのない記事なのでご容赦を。

先日本屋に立ち寄ったら、こんな本が置いてあった。別に趣味じゃないんだけど、少しだけ惹かれるものがあったので買ってしまった。(少しでも興味を引かれる本はほとんどの場合購入する。)
アメカジの雑誌で「ライトニング」と言うのがあってその別冊「アメリカの日用品図鑑」だ。
どんなのが載っているかは著作権の問題があるので上記リンク先のamazonに載している写真を見て欲しいのだが、早い話が古き良き時代のアメリカの日用品のカタログなのだ。

寝っ転がりながら眺めて「カラフルだなぁ」なんて思っていたのだが、ふと気がついた。
これを買う人はアメリカに対してあこがれがあるのだろうけど、そもそもアメリカに対するあこがれって何だろう、と。

単純に1976年生まれの僕の感覚で言うと、アメリカって別にあこがれの国でも何でもないんだよね。
「Made in U.S.A.」っていう製品に対するイメージって、良質と言うよりは作りが大雑把で使いにくいって感覚。
もちろん凄いなあとか欲しいなぁとか思うブランドがないわけではないけど、軍事面や宇宙開発などでは、さすが大国、と思うところもたくさんあるけれど、だからといって日本よりも格が上とは思わない。

僕の中で二つだけ思いついた。
一つは終戦直後の時代。
「ギブミーチョコレート」の時代だね。
この時期を体験した人はきっと、豊富な物資を誇るアメリカにあこがれたに違いない。
米軍の払い下げ物資なんて今みても格好良い。

二つ目は1960年代以降のアメカジブームかな。
デニムのズボンはこの時期からでしょ。

今の時代、アメリカ製品に対して昔からの羨望なんかは別にして、もっと実質的なところであこがれることなんかある?
アメリカの会社の製品そのものにはあこがれというか、物欲をかき立てられるものは実際にある。
アップル製品とかね。
でも、家電だとどうだろう。
うちにあるのはハネウェルのサーキュレーターくらいかな。GE製品もエマソンの製品もない。
正直言って欲しいものなんか見あたらない。
日本の家庭事情に合わない大きさで、しかも作りはよく言えばシンプル、悪く言えば大雑把というイメージが強すぎる。

日本の家電は欧米の模倣からスタートしたけど、いつの間にか抜いちゃったわけだ。
でも今はお家芸の家電で韓国や中国などのメーカーに抜かされかけてる。
品質はまだ日本メーカーのものの方が上のように思えるけど、価格差は歴然。
近いうちに、日本メーカーより安価で品質の良いものが出てきて、日本市場を席巻するだろう。
これは30年前の、日本に抜かされようとしているアメリカの立場だよね。

物作りにおいて日本に抜かされたアメリカは確かに若干没落感があるけれど、でも未だに世界の大国であることに変わりは無い。
アメリカを見ていると、物作りにおいて韓国や中国に抜かされようとしている日本は、自ずとこれから望まれる立ち位置が見えてくる気がする。
少なくとも世界では、アメリカや韓国・中国にはない好感度の高さ(あまり嫌われていない)という良い位置にいて、宗教はキリスト教でもイスラム教でもないというすばらしい立場にいるのだから、これをうまく利用すれば少子高齢化の中でも存在感のある国になれると思うのだが。

無學童子
時事

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