心の退化?

最近、色々なものに心惹かれなくなってしまった。

たとえば、10年前だったら毎年秋に発売されるプリンタの新機種とか、高画素化していくデジカメとか、携帯電話にものすごく心惹かれていた。
だからこそこの職業を選んだわけなのだが、今はなぜか興味がわかない。

今興味を引かれるのは革靴だったり鞄だったり。

興味が向く先が変わったと言われればそれまでなんだけど、新しい事・モノに対する興味が失われてきたのが気になるところ。
新しい事を始めたり、新しいモノを使ったりするのって、ハードルが結構高い。
そういうことに対して億劫になってしまっているのだ。

「ケータイを使いこなせないオッサン」とか「PCを使いこなせないオッサン」とかを内心軽蔑してきたが、明日は我が身だな。

入社当時に接客した方に、70歳を超えた元日電の技術の方がいた。
孫とメールのやりとりをしたいとかで、IBMのデスクトップを買われていったのだが、その後何度か電話や店頭で質問を受ける事があった。
もちろん何かわからない事があるから質問してきているのだが、感心したのが質問の電話をする前にそれなりの手順を踏まれていたという点だ。
つまずいた点があったらその状況を克明に記録し、マニュアルを参照し、近くのそれなりに詳しい人にきく。それでもわからない場合に私宛に電話してきたのだ。
当たり前と思われるかもしれないが、それができない人が多い。
調べもしないでいきなり電話をかけてきたあげく、現在の状況をきちんと説明できない人のなんと多い事か。
この方の場合、やりたい事と問題の状況説明が克明で、その後に行われた操作も筋が通っていた。
そうなるとこちらも問題の把握がたやすいし、改善策を説明しやすい。

話がそれたが、この方の質問は確か最初はインターネットの接続方法を聞いてきた事から始まって、各種ソフトの操作方法や、プリンタの購入相談と段階を踏んで新しい事にすすまれていった。
70過ぎで新しい事を始めるというのはすばらしい事だ。
しかも短期間で相当習熟された。
技術者としてかなり出世された方と見たが、そういった方が一介の家電量販店の、しかも新入社員に頭を下げて質問してくると言うのがすごい。

年をとっても新しい事に興味を失わずにいたいものである。

無學童子
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